2022/09/27 23:50
博多阪急での「満月とネックレス」展は、おかげさまで無事終了いたしました。ありがとうございました。
「満月とネックレス」用に作成した新作ネックレスにつきましては、BASEの商品ページをご用意しております。
今回の「満月」や「秋」をテーマにしたネックレスコレクションに参加するにあたり、どのようなお仕立てにするか、ネックレスのデザインを考えました。
満月といえば、まん丸い形と、明るくも太陽のようにギラギラではなく包み込むような優しい光。満月以外の月の特徴として、さまざまな形と、周期的な変化。そして月と相性の良い宝石といえば、ムーンストーンと真珠。
まずは、あまり捻らずそのものズバリに、まん丸いラウンドカボションのルースで作ってみようかと。弊ショップにはちょうど手持ちにラウンドカット用のオリジナル鋳造石枠がありますので、その中で一番大きな8.3mm+を使ってみようかと。そこで8.5mmか9mmのラウンドカボションのルースを探したところ、9mmで、ムーンストーンとラブラドライトとローズクォーツが手に入りました。ムーンストーンはまさに月の石、ラブラドライトはムーンストーンと同様に長石(フェルドスパー/フェルスパー)グループの石、そしてローズクォーツは色はピンクですが月の光のようにふんわりした柔らかな輝きで、満月のイメージによく合っているのではと。
ムーンストーンは、撮影では再現できませんでしたが手元でキャッツアイが確認できます。
ラブラドライトは、フィンランド産で黒い地色に虹色が強く出る、スペクトロライトと呼ばれるタイプです。
ローズクォーツは、仕入れ時の情報ではスターローズクォーツのロットらしいのですが、当てる光を動かすと「何か動いている、何かいる」のはわかるものの、六条の光の線が全くわかりません。店主の見方が悪いのかと、通っている教室の講師で、宝石の簡易鑑定ができる人に見せてみたのですが、やはり「光源の動きを反映して何か動くのでスターは出てるっぽいけど光の線が全くわからない」とのことでした。おそらくインクルージョンの入り方が少ないようです。ですので、こちらはスターローズクォーツではなく通常のローズクォーツとして販売いたします。
仕入れた9mmのラウンドカボションルースで、今回は、ペンダントタイプではなく両吊りネックレスに仕立てることにしました。オリジナル石枠には、あらかじめ丸カンを1個つけた状態で鋳造できるようにしてありますので、今回は、鋳造済の石枠にもう1個丸カンをロウ付けで追加して、両吊りにすることにしました。また、チェーンをつなげるだけでは味気ないので、同種の宝石ビーズをメガネ留めでつなげてからチェーンを繋げよう、着用長は首元の詰まった秋冬物に合わせやすいように少し長めの50cm+アジャスター5cmにして、アジャスターの先には同種の宝石ビーズで飾りをつけよう。
そうして出来上がったのが、「望月」の《良夜》《無月》《玉兎》です。
鍛造ネックレスの話は次の投稿で。