耳マークジュエリー専門店COCHLEAです。

弊店店主と同じ中の人による、全く別のコンセプトによる姉妹ブランドです。

どうぞよろしくお願いいたします。

耳マーク（Ear symbol）とは、聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマークです。

COCHLEAでは、「耳マーク」の著作権をお持ちの、一般社団法人　全日本難聴者・中途失聴者団体連合会（全難聴）さまのご協力のもと、「耳マーク」の使用の許諾を正式に受けて、聞こえが不自由な方の自己表示に新しい選択肢を加えることを目的に、耳マークジュエリーを製造販売いたします。

ところで、COCHLEAの商品は、なぜ耳マークで、なぜジュエリーなのでしょうか。

その最初のきっかけは、店主の前職時代に遡ります。

店主は、大学教員から脱サラ転職した、ジュエリー職人です。

大学教員の頃、担当した学生さんの中に、片耳難聴者がいました。

他の新入生も交えた入学直後の顔合わせで、その学生さんは、自分が片耳難聴者であること、難聴側から声をかけられても気づかないこと、横や後ろから声をかける場合は清聴側からお願いしたいこと、を、自己紹介してくれました。

その時、店主が思ったことは2つ；

　「片耳難聴は見た目ではわからないので、あらかじめ教えてくれると対応方法がわかってとてもありがたい」

　「緊急時などの咄嗟の場合に左右を間違えたらどうしよう？」

店主の心配性が過ぎるのは認めますが、これには根拠があって、子供の頃に左右失認傾向があったためです。

大人になってからはほぼ大丈夫になりましたが、いまだに、慌てると右と左を言い間違えそうな、ぞわっとした感覚に陥ります。

そこで感じたのが、「何か目印があると便利だな」でした。

その学生さんが無事卒業してしばらくした頃。

ネットサーフィン中に、海外のメディカルタトゥを紹介したサイトを目にしました。

その中に、片耳難聴者が、難聴側の耳の下の首筋に、ミュートマークを入れた、事例が紹介されてました。

この方法ですと、横から声をかけようとするときに、気付けますよね。

ただ問題は、たとえ医療目的であっても、日本ではタトゥは社会的に好まれにくいことです。

ですので、日本で同様のことをするのであれば、緊急時に本人の体から離れてしまう可能性はありますが、ミュートマークの装身具が無難かな、と。

そんな考えが、頭の片隅に生じました。

その後、いろいろあってジュエリー職人に転職し、技能検定も３級と２級に合格して、そろそろ落ち着いてきたかな、と思っていた頃に、前述のミュートマークを思い出したのです。

そこで最初は、ミュートマークを使った、聞こえが不自由であることを示すジュエリーを考えていました。

ジュエリーを考えたのは、自分がジュエリー職人だからというのもありますが、他の人に示すためなのであれば、機能一辺倒だけではなく、装身性で少しでも気分が上がるほうがいいのではないかと。

そんな中で、耳マークの存在を知りました。

自分の考えていることに耳マークが使えたらピッタリだなと。

問題は、耳マークには著作権があり、著作権保有者である全難聴さまは耳マークの商用利用を原則認めない、とのことでした。

ほぼ諦めていたところに、弁護士さんに手続きをお願いして、ありがたいことに全難聴さまからの許諾をいただくことができました。

そうしてたどり着いた、耳マークジュエリー専門店です。

Atropisomerでは、好きなものを好きなように組み合わせられることを目指して、商品展開しています。

COCHLEAの目的は、難聴という障がいの自己表示に、装飾性を持たせた前向きで新しい選択肢をご提供することです。

ブランドとしてのコンセプトは違いますが、どちらの根底にも、選択肢を増やす、という、共通点があります。

聞こえが不自由な方の自己表示に、新しい選択肢のお手伝いが出来ましたら、幸いです。